雄犬の膀胱結石・尿道結石の摘出手術

チワワ 6歳 去勢♂
5日前からおしっこが出づらい。
膀胱の結石は去年からある
他の病院で診てもらい、カテーテルで尿道結石が膀胱まで戻らず手術を勧められた
1週間前には4kgあったが3.5kgまで減少
手術の実績の多い病院を探し、当院を受診

当院でもレントゲン検査を実施し、膀胱・尿道内に結石を確認しました。

膀胱結石(青)と尿道結石(赤)

尿道結石がある場合、一般的にはペニスの先端からカテーテルを挿入し、生理食塩水をフラッシュすることで尿道内の結石を膀胱内に押し戻しますが、今回の症例は肛門管から尿道を圧迫して圧を上げる方法まで試したものの、尿道内の結石が動きませんでした。

また、尿道にカテーテルを挿入した際に結石よりもだいぶ手前でカテーテルの先端が突っかかり、結石部分までカテーテルを挿入することができませんでした。
尿道造影をすると、突っかかる部分で造影剤が不整な部分があり、尿道の異常が疑われました。もしかすると前の病院で尿道結石を膀胱に戻そうとする際に、カテーテル操作などで尿道の損傷があったのかもしれません。

尿道切開で結石を摘出しているところ

何はともあれ、無事に尿道切開による尿道結石の摘出と膀胱切開による膀胱結石の摘出を行いました。

術後の排尿状況も問題なく無事に退院しました。

尿道切開の手術後は、切開部の尿道が時間の経過とともに狭くなってしまうことがあるため、術後も半年ほどは経過観察が必要です。


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