猫の膀胱結石(セカンドオピニオン)

ブリティッシュショートヘア 6歳 去勢オス

「2年前から毎日血尿、排尿時は毎回唸り声を出して痛そう。結石が原因であることが分かっているが2年間手術できないでいる。」という主訴で来院されました。

当初のかかりつけでは「結石はあるが詰まらなければ問題ないので手術する必要はない」と言われていたそうですが、さすがにかわいそうで手術してもらえる病院を探したそうです。

次にかかった病院では手術前の検査で心臓病が見つかり、まずはその心臓病をよくしてから手術しましょうとなっていたのですが、3週間の投薬中に一般状態が悪化し、投薬は中止、手術も足踏み状態となっていたそうで、当院へ相談に来られました。

VHS 7.0(猫は8.1を超えると心拡大)

左室壁が6㎜を超えると心筋の肥厚(心臓エコー検査)

やや胃の拡張とガス貯留は気にはなるが…

当院での術前検査の結果では心臓を含め、手術・麻酔にあたっての大きな問題は認められませんでした。

(猫はストレスなど何らかの原因で一時的に心筋の肥厚や心機能の低下を起こすことがあるため、そのような状況であった可能性が考えられます)

とはいえ、一度心臓病と診断されたことがある場合には、麻酔や手術などのストレスで再度心機能の低下を起こす可能性があるため注意が必要です。

周術期や術後の注意事項としては過剰輸液を避け、鎮痛薬などにより痛みやストレスを最小限にしてあげることも重要です。

長期間慢性的な炎症を起こしていた膀胱は粘膜や筋肉が固くなっていて、結石摘出後も正常な膀胱の伸縮性まで戻るかどうかは経過をみないとわかりません。

伸縮性の改善がみられないと、血尿は治まるものの膀胱の容積が少なく、あまりおしっこを貯められないために頻尿症状は残ってしまう可能性もあります。

この症例の場合、術後1週間後の再診では血尿は落ち着き、頻尿症状も少し改善がみられるとのことでした。膀胱壁の肥厚もやや治まってきていて経過は良好です。このままもう少し頻尿症状が落ち着いてくれることを願います。

摘出した結石

再発防止のためにも、今後はロイヤルカナンのユリナリーS/O系などの療法食をしっかり食べてくれることが重要です。

※市販されている食事の中に尿路結石に配慮と書かれた総合栄養食がありますが、実際に結石ができたことのある場合には総合栄養食ではなく尿路結石用の療法食を選択することが重要です。

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