猫の膀胱結石(カルシウム結石)

スコティッシュフォールド 3歳 去勢済み♂

「二週間くらい前からトイレ以外で、血が混じったおしっこをするようになった」という主訴で来院されました。

検査の結果、膀胱内に複数の結石が見つかり、また尿道と尿管にも結石があることが分かりました。

膀胱、尿道、尿管に結石を認める
尿道内の結石を膀胱内へ押し戻した後

膀胱内の結石たち
左の腎臓(腎盂の拡張なし)
右の腎臓(腎盂の拡張なし)

尿管結石に関しては腎盂や尿管の拡張などの閉塞所見はなく、今回は経過観察としました。

尿道内の結石はいつ排尿困難などの症状を起こしてもおかしくない状況、かつ摘出するにはいづれにしてもまず膀胱内に戻さないといけないため、すぐに尿道カテーテルを挿入して生理食塩水をフラッシュすることで膀胱内に押し戻しました。

手術は膀胱を切開し、結石をピンセットで探りながら摘出し、取り残しが無いように入念に確認します。

また膀胱を切開したままの状態で尿道からカテーテルを挿入して生理食塩水を尿道から膀胱に向けてフラッシュして取り残した細かな結石が生理食塩水と共に出てくるよう何度も膀胱内を洗浄します。

この症例の場合、尿膜管憩室という膀胱の形態異常により、膀胱粘膜にめり込んだような結石もあり、尿膜管憩室の切除も同時に行いました。(尿膜管憩室をそのままにしておくと、細菌性膀胱炎や結石の再発が起きやすいなどの問題が起こります)

取り残しがないと判断したら膀胱、腹壁、皮下織、皮膚を縫合し、本当に取り残しがないかどうかレントゲン検査と超音波検査をして終了です。

結石分析の結果カルシウム結石で食事療法で溶けないタイプだったことがわかりました。

再発防止のためにも、今後はロイヤルカナンのユリナリーS/O系の療法食などをしっかり食べてくれることが重要です。

※市販されている食事の中には尿路結石に配慮と書かれた総合栄養食がありますが、実際に結石ができたことのある場合には総合栄養食ではなく尿路結石用の療法食を選択することが重要です。

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