異物による腸閉塞の手術

ノルウェージャンフォレストキャット 8ヵ月 ♂

朝から頻回に嘔吐しているという主訴で来院されました。

朝ご飯の食いつきがいつもよりも悪く、食後30分から嘔吐が始まり、夕方までに7回の嘔吐がありました。

若くて好奇心旺盛な子が頻回嘔吐で来院した場合、一番怖いのが異物による腸閉塞です。

その他、中毒物質の誤食や膵炎、胃腸炎などのも考えられます。

腸閉塞かどうかはレントゲン検査、超音波検査などの画像検査で分かります。中毒による腎障害や肝障害がないかどうかは血液検査が必要です。

異物に心当たりはないとのことでしたが、レントゲン検査と超音波検査の結果、異物による腸閉塞と診断されました。

来院時間が午後だったこともあり、手術までの間は静脈点滴をして、診察時間終了後の夜オペとなりました。

手術まで数時間あくときは手術直前にもう一度レントゲン検査をします。

たま~に運良く異物が流れて閉塞が解除することがあるためです。

今回は閉塞したままでしたので開腹して腸を切開し、異物を除去しました。

異物による腸閉塞症例は他にも異物を食べている可能性があるため、当院では胃内はなるべく開腹前に内視鏡で確認するようにしています。

(胃は壁が腸よりも分厚く、触診だけでは胃内の異物を見逃してしまう可能性があるためです。)

また、ちょうど近日去勢手術を予定していたので去勢手術も行いました。

消化管の手術後の合併症として縫合部の離開がありますが、術後3~5日後に起こりやすいとされているため術後1週間程度は慎重な経過観察が必要です。

手術翌日からみるみる元気になり、病院でも終始リラックスモードのノルウェージャンさんでした!

\ 症例紹介はこちら /
症例紹介


当院では動物病院で窓口精算できるペット保険(アニコム損保アイペットペット&ファミリー)に対応しております。

関連記事

  1. なずなちゃん♀

  2. ジジちゃん正式譲渡!

  3. 子猫の成長日記②

  4. うにちゃん♀

  5. おにぎりくん正式譲渡決定!

  6. FIP(猫伝染性腹膜炎)ドライタイプの診断と治療

PAGE TOP