膿性鼻汁による食欲廃絶と開口呼吸:鼻腔洗浄

日本猫 3歳 避妊♀

膿みたいな鼻水が出て2日前から食欲がまったくなくなったとの主訴で来院。

左右ともに鼻が鼻汁で詰まっており、左が特に鼻汁が垂れている状況で、また鼻で呼吸ができないため口を開けて呼吸する様子が見られました。

猫は匂いで食欲がわく動物なので鼻が詰まって匂いが分からなくなると食欲もなくなります。

年齢的に腫瘍の可能性は低く、レントゲン検査などから歯牙疾患に関連する鼻炎でもないと判断されました。

今回の症例は鼻汁の貯留が重度であったため、抗生物質の投与だけでは症状の改善に時間がかかると判断し、全身麻酔下での鼻腔内洗浄を行い、可能な限り膿を排出させました。

また、その際に鼻汁を採取し細菌培養同定検査と薬剤感受性試験を行い、薬剤耐性がないかどうかも検査します。

症状改善の経過によっては複数回鼻腔洗浄が必要な場合もありますが、この症例の場合抗生物質の投与に加え、1回の鼻腔洗浄と4日目の皮下輸液等で食欲の改善や鼻汁の減少など症状の改善が認められました。

矢印:鼻から口に洗い流された鼻汁

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