スコティッシュフォールド 2歳 避妊♀
おもちゃのゴム紐を25㎝ほど飲み込んでしまった
今回はひも状異物です。
猫ちゃんはたまにひも状の異物を飲み込んでしまう場合があります。
それは舌のザラザラとした構造によりペロペロするとどんどん喉の奥に入っていってしまうということにも原因があるのかもしれません。
ひも状異物は胃から腸に流れる際に詰まってしまうと、腸が綴れたり、糸の剪断力により腸管が傷ついたりすることがあります。(最悪の場合、腸穿孔を起こします。)
剪断力はひもの太さが細いほど強くなるため、ある程度細く、丈夫なひも状異物は特に注意が必要です。(太かったら太かったで、剪断力は弱まりますが、閉塞は起こしやすくなります。)
今回は誤食したであろう時間から1時間ほどでの来院だったので、レントゲン検査では異物が胃の中にあるかどうかははっきりしなかったものの、まだ胃内に異物がある可能性が高いと判断し、催吐処置を行いました。


猫は犬に比べ催吐処置による嘔吐の確立がやや低いため、吐いてくれるか心配していましたが、無事にひも状異物を吐き出してくれました。
ひも状異物が食事や毛づくろいで飲み込んだ毛に、うまいこと巻き付いて丸まっていたのも、うまく吐き出せた要因と思われます。
ひも状異物は胃腸に詰まった場合は、緊急手術にもなりかねない危険なものなので、無事に吐き出してくれて一安心です。